訪問介護員として従事できる人について

訪問介護の事業所で訪問介護員(ホームヘルパー)として業務に従事する職員は、一定の資格を持っているか、一定の研修の修了していることが必要です。今回は、訪問介護員として従事できる人の要件について解説します。

ここでは国が定めているルールについて記載しています。実際に事業所が守らなければならないルールは、指定権者によって異なり、この記事で記載した内容と異なる場合があります。また、わかりやすくするために、記事の表現は正確さを欠く場合があります。

 

研修の修了とは
研修を最後まで受講しているということです。従事するためには修了を示すもの(修了証)も必要です。

 

訪問介護員として従事できる資格・研修

訪問介護員として従事するための資格・研修のうち、代表的なものを挙げてみます。

初任者研修
実務者研修
介護福祉士
基礎研修
ヘルパー1級・2級
看護師
准看護師
保健師


順番にみていきましょう。

 

初任者研修

正式には介護職員初任者研修といいます。

訪問介護員として従事する際、最もスタンダードな研修です。
誰でも受講できます。
研修時間は計130時間です。
研修修了までの期間は2週間〜4か月程度です。
全国各地で多数の研修が開催されていますので、受講は容易です。

 

実務者研修

正式には介護福祉士実務者研修といいます。
初任者研修の次のステップに当たる研修です。
誰でも受講できます。
研修時間は計450時間です。
但し、初任者研修などの研修を修了していると、一部の研修内容が免除になります。
研修修了までの期間は、免除の有無によって大幅に異なりますが、免除なしの場合、概ね6か月程度となります。

 

介護福祉士

国家資格です。受験要件を満たした後、年に1回行われる試験で合格することが一般的ですが、養成施設(学校)を卒業することで資格を取得する方法もあります。
訪問介護員として従事するためには合格した後、登録を行ない、登録証の交付を受けることが必要です。

 

基礎研修 

正式には介護職員基礎研修といいます。
過去に実施されていた研修です。現在は実施しておりません。

 

ヘルパー1級

正式には介護員養成研修1級課程、訪問介護員養成研修1級過程などといいます。
過去に実施されていた研修です。現在は実施しておりません。

 

ヘルパー2級

正式には介護員養成研修2級課程、訪問介護員養成研修2級過程などといいます。
過去に実施されていた研修です。現在は実施しておりません。

 

看護師

国家資格です。
指定権者によって、研修の受講が必要など、追加の要件がある場合もあります。

 

准看護師

国家資格です。
指定権者によって、研修の受講が必要など、追加の要件がある場合もあります。

 

保健師

国家資格です。
指定権者によって、研修の受講が必要など、追加の要件がある場合もあります。

 

訪問介護員として従事できる資格・研修は指定権者によって異なる

上に挙げた資格・研修は代表的、一般的なものです。これら以外にも、指定権者によって訪問介護員として従事できる資格・研修がある場合があります。ですので、事業所で従事できる人の要件は、必ず、指定権者に確認する必要があります。

しかし、同じ要件でも、指定権者によって表記の仕方が異なるので、わかりにくいところです。

例として埼玉県、東京都ではどのような記載になっているかみてみましょう。

 

埼玉県・東京都の場合

埼玉県
(介護保険事業者指定の手引②申請編より)

介護福祉士
保健師
看護師
准看護師
実務者研修修了者
介護職員基礎研修課程を修了した者
介護員養成研修1~2級課程を修了した者
介護職員初任者研修課程を修了した者
生活援助従事者研修修了者(生活援助中心型サービスのみ従事できます)

 

東京都
(新規事業者研修資料(Ⅱ)「申請書等の記載例」より)

介護福祉士
介護職員実務者研修修了者
介護職員初任者研修修了者
介護職員基礎研修修了者
ヘルパー1級修了者
ヘルパー2級修了者
看護師
准看護師
保健師

 

同じような資格、研修についての記載なのですが、微妙に違って分かりにくいですね・・・。

訪問介護員の要件についてお困りの際はご相談ください!!

 

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